脳神経外科
診療内容
脳神経外科で扱う疾患の多くは、急激に発症し、一刻も早く専門医療を受ける必要があります。脳卒中(脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血など)は、その典型的な疾患です。当科は、地域の患者さんができるだけ速やかに適切な治療を受けられるよう、医員一丸となり努力しています。
また、慢性的な頭痛、めまい、手足のしびれ等も、脳神経外科疾患が潜んでいることがあります。ゆっくりと大きくなる脳腫瘍や、脊椎の疾患などが該当します。いずれにしろ、最近の医療は、診断技術・治療技術ともに急速な進歩をとげており、早期発見・早期治療が患者さんの予後に大きく影響します。「脳神経外科の病気」と聞けば、治療困難な疾患が多く「恐い病気」という印象がありますが、最近では、その多くは無事退院して、以前の生活に戻ることのできる「治る病気」となってきています。
済生会野江病院・脳神経外科を受診される皆様方へ
三叉神経痛は、顔面の片側、頬部、口や目の周囲、額などに生じる発作性の痛みで、焼け火箸をつっこまれたようなとか電気が走るようなと表現されてきました。患者さんは、痛みの発作がくると口を半開きにしてじっと痛みがなくなるのを待ったり、中には痛みのために一週間以上も食事ができない方もおられます。この三叉神経痛は、以前は原因のはっきりしているもの(虫歯、蓄膿、ウイルスによる神経の炎症、腫瘍による神経の圧迫など)と原因不明のものに分けられ、ほとんどが原因不明なものとされてきました。これに対し、テグレトールなどの薬物療法や三叉神経に直接麻酔をする“神経ブロック”など痛みの症状を軽減する目的で治療が行われてきました。
半側顔面痙攣は、文字通り顔面の片側の瞼や口元が引きつって、勝手にピクピクと動くものです。命に別状はありませんが、患者さんの苦痛としては深刻なものがあります。このピクピクした動きは精神的に緊張した時に出やすく、ひどい人では一日中続くこともあります。こうなると人前に出る仕事は難しく、人を避けて家に閉じこもってしまう人も多いようです。また、本を読んだり自動車を運転したりすることに支障をきたす場合もあります。この半側顔面痙攣に対し以前は顔を動かす神経の一部を麻酔薬などで麻痺させてこの動きを止めていましたが、完治は難しいとされてきました。
近年、これらの三叉神経痛、半側顔面痙攣の殆どが、頭の中で血管が神経を圧迫しているために起こってくることがわかり、脳神経外科手術で症状を完全に取り除くことができるようになりました。
更に、三叉神経痛、半側顔面痙攣の患者さんは、上記の症状からまず最初に眼科や歯科、精神科、神経科の先生方を受診されることがありますが、三叉神経痛、半側顔面痙攣の一部は脳腫瘍や血管奇形が原因であると言われており、早めに頭部を精密検査する必要があります。
上記症状にお悩みの方がおられましたら是非とも私ども脳神経外科スタッフにご相談くださいますようお願い申し上げます。
診療担当・日時
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
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午前 | C-6 | 絹田 | 西岡 | 古瀨 | - | 和田 |
C-13 | 和田 | 絹田 | - | 西岡 | - | |
午後 | - | (手術) | - | (手術) | - | - |
診療実績
手術件数 2019年度
(単位:件)
脳動脈瘤 | 16 |
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脳動静脈奇形 | 1 |
脳・脊髄腫瘍 | 12 |
脳内血腫除去(開頭) | 3 |
脳内血腫除去(定位) | 1 |
頭蓋内外血行再建術 | 1 |
内頚動脈内膜剥離術 | 0 |
水頭症 | 10 |
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慢性硬膜下血腫 | 28 |
頭部外傷 | 2 |
脊椎症 | 1 |
血管内手術 | 4 |
機能的手術(脳神経減圧術) | 10 |
その他 | 5 |
合計 | 94 |
スタッフ紹介
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特任部長 西岡 達也
[専門医・認定医] |
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診療部長 和田 英樹
[専門医・認定医] |
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副院長 絹田 祐司
[専門医・認定医] |
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名誉院長 古瀬 清次
[専門医・認定医] |